VRSNS(Virtual Reality Social Networking Services)は、ユーザーがアバターとして仮想空間で交流し、活動するプラットフォームです。この没入感の高い環境は、従来のWeb広告にはない、強力なブランディングとエンゲージメントを実現する「次世代の広告媒体」として注目を集めています。
VRSNSが広告媒体として魅力的な理由

圧倒的な「没入感」と「体験」
VRSNSの最大の魅力は、広告が「ただ見るもの」ではなく、「体験するもの」に変わることです。
- 仮想店舗の開設: ユーザーはアバターのまま商品を試着したり、仮想空間内の店舗でブランドの世界観を深く体験できます。
- プロダクトプレイスメント(配置型広告): 仮想空間内のオブジェクトとして商品やブランドロゴを配置することで、ユーザーは日常生活に近い感覚で広告に接触します。
エンゲージメントの深さ
仮想空間内の広告は、ユーザーの視界を遮る「ポップアップ」のような煩わしさが少なく、ブランド体験がポジティブな文脈で行われるため、深いエンゲージメントにつながりやすい傾向があります。
ターゲティングの精度
VRSNSユーザーは一般的にアーリーアダプターやテクノロジーへの関心が高い層が多く、特定の趣味嗜好(ゲーム、クリエイティブ活動など)を持つコミュニティで活動しているため、より具体的な属性に基づいたターゲティングが可能です。
主な広告媒体の種類と出稿方法
VRSNS広告には、主に以下の3つの出稿形態があります。
ワールド/イベント内広告
仮想空間内の看板、ビジョン、オブジェクト、またはイベント会場での広告。最も一般的。デジタルサイネージ(広告枠の購入)、スポンサーイベントの開催。
ブランドワールド/店舗
業が自社の仮想空間(ワールド)や店舗を構築し、ブランド体験そのものを提供するVRSNSプラットフォームへのワールド登録、クリエイターへの制作委託。
アバター/アイテム広告
ユーザーアバター用のブランドコラボアイテム(Tシャツ、アクセサリーなど)を配布・販売する。
メタバース内テレビ放送の登場

「MetavacationTV」は、VRSNS「cluster」内で、ユーザーにテレビ視聴体験を提供するメディアプラットフォームです。ユーザーが自宅ワールドなどに設置できるテレビ型オブジェクト(MetavacationTV)を通じて、動画コンテンツを配信します。
MetavacationTVのような、特定のVRSNS内で高い視聴率や利用率を持つ「専門メディア」への出稿は、集中的なリーチを図る上で非常に有効な手段となります。
費用感と課金形態
VRSNS広告の費用は、その形式や規模によって大きく異なります。
費用形態の例
・掲載期間保証型(数十万円〜数百万円/月)
仮想空間内の看板、ビジョンなどに一定期間広告を掲載する。
・制作委託型(数十万円〜数百万円/プロジェクト)
ブランドワールドや専用アイテムの制作を外部クリエイターや企業に依頼する。
・イベント型(数百万円〜数千万円/イベント)
想空間内で大規模なライブや発表会を開催する際の、企画・運営費用。
費用の変動要因
- プラットフォームの規模:VRChat、cluster、Rec Roomなど、利用ユーザー数やアクティブ率が高いプラットフォームほど、広告枠の費用は高くなる傾向があります。
- 広告の形式:仮想店舗の構築(高コスト)と、既存ワールドへの看板設置(比較的低コスト)では、費用が大きく異なります。
- リーチ(接触)機会:ユーザーが多く集まるイベント会場や、多くの人が必ず通る「ロビー」などの広告枠は高額になります。
VRSNS広告はまだ発展途上であり、従来のWeb広告のような厳密なCPC(クリック単価)やCPM(インプレッション単価)の標準的な指標が確立されていない場合が多いです。そのため、基本的には掲載期間保証型やプロジェクト単位の制作費用で予算が組まれます。
まとめ
VRSNS広告は、単なる情報伝達ではなく、ユーザーにブランドの世界を体験させることができる革新的なマーケティング手法です。まずは小規模な広告掲載やMetavacationTVのような専門メディアを活用し、ユーザーの反応を見ながらブランドワールドの構築など、より大規模な展開を検討することをおすすめします。


