メタバースを活用したイベントってどうなの?効果的な活用事例とおすすめのプラットフォーム

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メタバースとは

メタバースとはMeta(超)とUniverse(宇宙)を組み合わせた造語で、主にコンピュータやコンピュータネットワークの中に構築された、現実世界とは異なる仮想空間のことを指します。

メタバースの歴史を語るときによく事例として挙げられるのが、2000年代に登場した「Second Life(セカンドライフ)」という仮想空間サービスで、そこでは3DCGで作られた仮想世界で各々がアバターを使い、交流したり、プロモーション活動などがおこなわれていました。

セカンドライフは現在もサービスが継続している非常に息の長いサービスです。

その他にも国産のSplume(スプリューム)やMeet me(ミートミー)、球根3Dチャット、アメーバピグといった仮想空間サービスが存在しましたが、いずれもサービスは閉鎖となっています。

そして「VR元年」と言われる2016年を経て、Epic Gamesが提供するFortnite(フォートナイト)や、Oculus(VRデバイスOculus Questを開発)を取り込んだMeta社(旧Facebook)の登場を契機に、メタバースは世界的に大きな注目を浴びることになりました。

メタバースは単なるバズワード?

しかしこのメタバース、単なるバズワードであって本当に普及するかどうか疑わしいという意見もあります。

実際にGoogleのキーワードプランナーでメタバース関連のキーワードを調べてみると、主キーワードに対して複合キーワードでの検索需要が著しく少なく、需要の細分化がされていない様相が確認できます。

そういった意味ではまさにバズワードなわけですが、そのプロセスはどうあれ、人類が仮想空間という新たなフロンティアへ向かうことは避けられないことだろうと思います。

遅かれ早かれ、メタバースは人類にとって欠かすことのできないインフラになってゆくでしょう。

メタバースイベントの魅力

現在メタバースプラットフォームは増加傾向にありますが、各プラットフォームにおいて個人・法人問わず、日々様々なイベントが開催されています。ではそんなメタバース上でのイベントには一体どんな魅力があるのでしょうか?

濃密なコミュニケーション

メタバースイベントの最大の魅力は、三次元空間におけるアバターコミュニケーションの濃密さにあると思います。自分のアバターがそこに存在し、そのアバターを操作することで、参加者の能動性が刺激され、映像コンテンツにはない体験が実現されます。

どんな場所からでも参加可能

実際のイベントでは、地方から時間をかけて会場に向かう移動時間だけでなく交通費もかかってきます。オンライン上の仮想空間でおこなわれるメタバースイベントは、世界中どこからでも参加が可能です。アクセスする環境さえあればイベントに参加ができるのです。普段なら出会うことのないような人々と交流することができるのです。

環境にやさしい

メタバースイベントはリアルイベントに比べて自然環境に優しいことも大きな魅力です。人の移動、会場の用意、展示物を搬入・・・などなど、現実のイベントで発生する様々なコストがメタバースイベントでは不要になります。展示物も3Dモデルというデータで十分なのです。

上記がメタバースイベントの魅力となりますが、これらの特徴は特に不特定多数を対象にした活動で大きな効果を発揮してくるものと思います。リアルイベントなら参加しないような層にリーチできて、さらに濃密なコミュニケーションが行える場所なんて今までになかったですよね。

メタバースイベントの成功例・失敗例

アバター同士で仮想空間に集まり、コミュニケーションが取れるメタバースではイベントとの親和性が高いとされます。音楽ライブや展示会、観光ツアーなど、すでに企業や自治体によるイベントが多く開催されるようになってきています。

ここではメタバースイベントでの成功例と失敗と思われる事例を紹介したいと思います。

成功例/羊フェスタ2022

2022年11月5日~6日の期間でおこなわれた羊肉に関するイベントで、単にグルメフェスではなくグルメフェスではなく、羊を愛する消費者や業界関係者が集い、日本の羊文化の発展につなげるがることをを目指した催しです。2022年度は、バーチャルSNSのcluster上にバーチャル会場が用意されました。

中野区の現地会場を再現したエリアでは、ラム肉を焼いてお祭り気分を味うことができ、現実とのリンクによって多くの集客に成功しました。

特設ステージではVTuberゲストによる音楽ライブやEcho VR(無重力空間でディスクを投げる基本無料のFPSスポーツゲーム)の観戦会などもおこなわれ、非常に盛り上がりをみせました。

現地に足を運ぶことができないひとたちも参加して楽しむことができるといったメタバースの特徴を最大限に活かすことができた結果、このイベントは成功した例といえます。

失敗例/バーチャル大阪

バーチャル大阪は2022年2月にCluster上に構築され、都市連動型メタバースとして大阪の街が再現されています。2025年開催の大阪・関西万博に先がけ、大阪の魅力を国内外に発信しています。

さまざまな人が集まるメタバースの特性を生かし、ひとりひとりの新たな体験や表現を通じて文化創出やコミュニティ形成に寄与することを目的として、約1億円をかけて開設されました。

ところが、バーチャル大阪では街を散策すること以外に特にすることがないだけでなく、作りがチープであることから、人が激減しており、メタバース内で人に出会うことはほとんどなく過疎化しています。

順調に運用されている状態とはいえず、これからどのように盛り上げていくのかが課題となるでしょう。

メタバースイベント成功の秘訣

成功例、失敗例も踏まえ、メタバースイベント成功のポイントについてまとめてみたいと思います。

  • 目的とターゲットを明確にすること
  • 適したプラットフォームを選択すること
  • メタバースの現状について知ること
  • 各プラットフォームの文化を理解すること
  • 体験をしっかりと作りこむこと
  • 外注先は慎重に選ぶこと

現在はメタバースというバズワードに乗せられてイベントを開催する企業、またその流れに乗ってそういった企業から高額で仕事を受注しようとする企業も存在するような状態です。

メタバース市場はまだまだ成熟していないため、一般個人が趣味で制作しているワールドが企業が作るものよりもはるかにハイレベルといったことが普通にあります。

メタバースをうまく活用したいのであれば、しっかりとメタバースに触れて肌でその文化を感じるところからはじめるとよいでしょう。

そうしないと高い費用をかけてイベントを開催はしたものの、できあがたものの品質が悪く企業や団体のイメージダウンにつながる恐れもあります。

イベント開催におすすめのプラットフォーム

メタバースでのイベント開催を検討している方に向け、メタバースで実施するおすすめのイベントジャンルや開催メリット、事例とおすすめのプラットフォームを紹介します。

cluster

cluster (クラスター)は、スマートフォンやPC、VR機器など様々な環境からバーチャル空間に集うことができるメタバースプラットフォームです。メタバースイベントはもちろん、一般ユーザーが公開したワールドも人気コンテンツとなっていて、非常にアクティブなプラットフォームと言えます。

法人イベントでは、auが提供する「バーチャル渋谷」や、最近では近鉄不動産が提供する「バーチャルあべのハルカス」などが開催されています。
  
公開イベントの最大参加人数は500人とかなりの人数。個人利用の場合は無料で開催することができます。

投げ銭機能やワールド内のアイテム販売もできて、個人のVTuberたちにも注目されるプラットフォームとなっています。

企業名cluster株式会社
ジャンルエンターテイメント/ビジネス
対応デバイスPC/スマートフォン/VR
開催費用法人有償
URLhttps://cluster.mu

DOOR

DOOR by NTTXRはNTTが提供しているメタバースイベントプラットフォームで、NTTの技術を活用した高いセキュリティが特徴です。

アプリやソフトウェアを使用せずすべてブラウザでおこなうことができ、さまざまなデバイスからイベントに参加可能です。

DOOR by NTTXRではこれまでに、展示会や著名人を招いたファンイベントやセミナー、講演会、学校の授業など多岐にわたるイベントが行われており、主にビジネス向けのプラットフォームといえます。

企業名NTT
ジャンルビジネス
対応デバイスPC/スマートフォン/VRヘッドセット
開催費用法人有償
URLhttps://door.ntt

VRChat

2014年にアメリカで設立されたソーシャルVRプラットフォームで、Meta QuestのようなVRヘッドセットがある場合に特におすすめです。

VRChatでは、ユーザーが自分で作成したまたは他のユーザーが作成した3Dのオブジェクトや世界を訪れることができま、また自分で作成したキャラクターやアバターを使用して、他のユーザーとリアルタイムでコミュニケーションを取ることができます。

海外の利用者の多いことからグローバルであり、制作などを楽しみクリエイティブな魅力が特徴です。

企業名VRChat Inc.
ジャンルエンターテイメント
対応デバイスVRヘッドセット/PC
開催費用無料
URLhttps://hello.vrchat.com

バーチャルキャスト

教育やイベント、3D制作など多様なメタバースサービスを提供しているバーチャルキャストは、教育現場へVR教育システムを導入した実績があります。

主な特徴はキャラクターやカスタマイズ性にあり、VR空間内には自分の作ったアイテムを持ち込むことが可能で、キャラクターや背景も簡単変更できます。

また3Dを活用した生放送や動画の実績もあり、イベントに加えて、接客もメタバースでおこなう場合にはおすすめといえます。

企業名株式会社バーチャルキャスト
ジャンル教育/ビジネス
対応デバイスVRヘッドセット/PC
開催費用コンシューマー(一般):無料
ビジネス(Vtuberを活用した企業プロモーションや映像制作) : 初期費用198,000円+月額費用98,000円
エンタープライズ(プロフェッショナルな映像制作や、高度な演出) : 初期費用:298,000円+月額費用:298,000円〜
URLhttps://virtualcast.jp

VARK

主にバーチャルライブ事業と法人向けコンテンツ制作事業をメインに行っています。VARKは、エイベックスやドワンゴなどの企業と共同して、バーチャルライブフェスティバルを主催した実績があります。

企業名株式会社VARK
ジャンルエンターテイメント
対応デバイスPC/スマートフォン/VRヘッドセット
開催費用無料
URLhttps://corp.vark.co.jp

メタバースに集客機能を求めてはいけない?

アクティブユーザー数の少なさ、仮想空間に入るというアクセスの悪さ、同時接続数の少なさという特性上、メタバースプラットフォームに新規集客を求めるのは現状まだ難しいというのが実情です。

そのため、社内イベントだったり、リアルとの連動イベントだったりと比較的集客が必要ないような開催方法が成立しやすいところがあると思います。

それ以外に集客を行うのであれば、集客力のあるイベントに相乗りしたり、ウェブのイベント情報サイトに掲載したりして露出を高める必要があるでしょう。

まとめ

現実では費用がかかりすぎるイベントでもメタバースであれば簡単にできる場合もあります。

イベント以外にもメタバースの活用法はさまざまあり、これからさらに将来性があると注目されていて、2030年の世界市場は78兆8,705億円まで拡大すると予想されています。

メタバースを利用してのイベントをやってみたい、活用してみたいがよくわからないという場合には、ぜひメタバースナビへ相談してください。イベントの宣伝もおこないます!

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