有志による無償でのプロジェクト進行の難しさについて

こんにちは、三軸工房主催のなび公です。

今回は表題の通り、”有志による無償でのプロジェクト進行の難しさ”についてということで少し考えてみたいと思います。

メタバースでは現在ユーザー間における多種多様な協力関係が生まれてきていますが、お金を介在しない無償での協力関係も多いことと思います。

これは大変素晴らしいことですが、無償での協力関係というのは少し難しいところもあります。

お金というわかりやすいものさしを介在した協力関係というのはシンプルで、お金を支払った対価としてお金を受け取った人が成果物を提供するというものです。

これに対し、無償での協力というのは協力する側がお金で表せない何らかの見返りを想定するものです。これは綺麗ごとを言っても仕方なく、協力するからには必ず協力者は何らかのメリットを想定しています。

そしてその見返りは個々の人の価値観によって異なります。

例えば、

  • 協力することで人脈を作りたい
  • 協力することで実績やスキルを得たい
  • 協力することで認知を高めたい

協力者には目には見えづらいこういった様々な思惑がひそんでいます。

無償で協力を募った主催者はこういったそれぞれの思惑を把握して管理しないといけません。でなければ、プロジェクトの進行に伴って利害関係が変化し、協力関係が崩れるということが起きるでしょう。

これはお金で人を動かすよりもずっと難しいものかもしれません。(非常にカリスマ的なリーダーがいれば或いは容易なのかもしれませんが…)

ビジョンの共有と体制づくり

不特定多数の人間が関わるプロジェクトにおいてビジョンの共有と体制づくりは必要です。でなければ方向性の定まらない意見や主張をそれぞれが勝手にしはじめ、それをまとめる人もいないので混乱に陥ってしまうでしょう。

何らかのプロジェクトをはじめるときには必ずそのビジョンや青写真をもった人がいるはずなので、基本的にはその人をリーダーとしてメンバーにビジョンを共有し、プロジェクトの指揮をとるべきだろうと思います。

またメンバーの権限や責任を明確にすることも必要です。権限や責任範囲が不明瞭なままでは発言もしづらく、譲り合いやなすり合いが発生する懸念があります。

そんな状況ではよいプロジェクトはできず、出来上がるのは妥協の産物となることでしょう。

そして重要な意思決定は必ずリーダーを通して進めるようにしなければなりません。リーダーを通さずに勝手に重要な決定をしたり、行動をしたりすることはあってはいけません。

それをしてしまうと誰も責任をとることができなくなります。

人の時間は大切なものだと認識しよう

これは会社組織でもそうなのですが、無償での協力では特に相手の時間が重要であることをよく認識する必要があります。

誰かにタスクを振るときはそれが思いつきであったり、自分の立場や存在感を示すような目的であってはいけません。必ずそのタスクの必要性を示した上で”お願い”、または”募集”をしましょう。

タスクを振って何かを作ってもらったものの、「あれ使わなかったねw」というのはナシです。これはその相手を軽視していることと同義です。

タスクの割り振りについてはメンバー間で勝手に行うのは基本的には避けた方がよいでしょう。必要なタスクをメンバーに割り振る際にはリーダーにまず話を通すか、もしくはリーダーからその権限をもらう必要があります。

※もしどさくさに紛れてプロジェクトと関係ない私的な仕事を振ってたりしたらまずいですよね。

早めの対処か撤退の判断が必要

上述の諸々の理由でプロジェクトの進行が難しいと判断した場合は、早めに体制を立て直すか、撤退を検討した方がよいと思います。メンバーの時間を使う期間が長いほど関係性はこじれてゆくでしょう。

さいごに

プロジェクトは関わる人数が多ければ多いほど進行が難しくなるので、いきなり大規模なプロジェクトを行わずに小規模なものからはじめて成功体験を積み重ねるのがお勧めです。

ひとりでできるのならひとりでやる。参加者が必要なら参加者がやるべきことをフォーマット化してできるだけ負担を軽減するような配慮が必要です。

そうして活動が認知されれば協力も得やすくなるのではないかと思います。

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